[ruby-dev:5063] Re: a genericity

ごとけんです

In message "[ruby-dev:5057] Re: a genericity"
    on 99/02/12, "豊福" <[e-mail]> writes:

>  豊福＠パパイヤです。

>> 石塚さんが外出宣言したあとに進めるのは気がひけますが
>> まぁ確認なのでよいかな (^^;;;
>
>  加速かけて追いかけてきてすぐ追いぬいて行ってしまう
>からいいんじゃないでしょうか。:-)

そんな，無理させてはいけないではないですか!!
といおうと思ったけど，よく追い抜かれるからなぁ(^^;;
まぁ，あんまり進めないでおきます．

>  2項演算子というのは数を対象とした +,-,*,/,**
>だけのことですか。
>  あれから本来の coerce の意味をそこなわない程度の
>coerce の拡張を考えているのですが、prec に coerce
>を使う（def Float.coerce(num); num.to_f; end って
>やつ）のはありだという気がしてきました。理由はまだ
>うまく言葉にできないですが。

ぼくもあってもいいと思いますが，判定基準の無矛盾性を
言語レベルで管理するのが大切だと思います．
機構としては，まえにいったことのくりかえし(+α)ですが，

  * すべてのオブジェクトは0個以上の「名前つき generality」を返す
  * 同じ名前の generality 全体は有向集合である
  * generality の名前空間は最大元をもつ半順序である
  * クラスを定義する際にはそのクラス自身の generality と
    インスタンスの generality をインタプリタでユニークな場所に
    登録し上の条件はここで判定する
  * メソッド，クラスメソッドのいずれも generality は継承される
  * coerce は与えられた引数が同じ名前の generality を
    もっている場合に限りその最小上界に両者を変換する
  * coerce は与えられた引数で複数の generality の名前が
    一致する場合は一番大きな名前で比較する

のが多分もっとも単純で一般的です．
# 形式上は Generality を Module のサブクラスにしたら
# include のタイミングで検査するようにできると思いますが，
# これは良く考えてない

これならクラスを用意するときも統一的な coerce 自体も
悩む必要はないと思います．
逆にこういう条件を定めておかないとひどく混乱しそうです．

>  それと数以外を対象とする coerce を使う例を思い
>つきましたがこれどうですかね。ちょっと人工的で役
>には立たない例ですが。
>
>  クラス A: ascii文字だけから構成される文字列の
>            クラス
>  クラス B: ascii文字および日本語から構成される
>            文字列のクラス
>  クラス C: ascii文字および日本語からなる文字列を
>            文字列長と先頭３文字の情報だけに制限
>            したクラス
>
>  インスタンスの例
>    クラス A: "a??b??c"
>    クラス B: "aあbいc"
>    クラス C: 先頭 "aあb"、長さ ７バイト
>
>  Integer < Rational < Float がここでの
>A < B < C というイメージです。
>  この A,B,C と文字列連結演算「+」に関して coerce
>を使うのは本来の coerce の使い方の範囲内ではない
>でしょうか。（prec も定義できそうでしょ）

どうかなぁ，coerce は否定しませんが，精度はちょっと…
もしそういう実数と関係ないところで精度を考えるときは，
generality のちょうど逆で最小元をもつ半順序と考えるのが
標準的ですから精度という言葉自体がちょっと抽象的に
過ぎるかと．まぁ好みだけど :-)

たとえばそれを進めると，

クラス WhileUpto3:   
    labmda{|a| 1.upto(3){break if a == 1; a = (a%2==0)?(a%2):(a*3:1)}
クラス WhileUpto100: 
    labmda{|a| 1.upto(100){break if a == 1; a = (a%2==0)?(a%2):(a*3:1)}
クラス While: 
    labmda{|a| while(a != 1); a = (a%2==0)?(a%2):(a*3:1); end}

みたいなのにも精度を与えることができます．この場合の
「精度の順序」は全順序で WhileUpto(3) < WhileUpto100 < While
とかなります．このような場合は，generality も精度と同じ
順序をもった方がよいと思います．ちなみここでの自然な演算は 
 * と + で，+ は可換な concurrency で * は非可換な concatenate 
ですね．

>> 少なくとも Integer と Float の比較という話でしたら，
>> 単に，実数の2進展開列を何ビット表現できるかにおいて
>> 
>> Integer   Float
>>   小数点の左側    非有界 >  有界
>>   小数点の右側  有界(零) <  有界
>> 
>> のように小数点の左右で大小関係が逆転していることが
>> 僕が両者の精度が比較不能と主張する根拠です．
>> 
>> 代表元説も商集合を生成するための同値関係が「近似値を得る
>> という写像」で決まることを考えると，やっぱり精度に帰着
>> される問題と思います．
>
>  かたや加減的に決まる精度、かたや乗除的に決まる
>精度で、比較できないということですよね。

eval("8"*18 + "99.9") == eval("8"*18 + "00.0") #=> true
みたいに100近く違う数を同じとみなすという意味では，
確かに Float は乗除的に精度が決まっているせいですが，
Integer と Float の比較点においてだけなら，上に言外の
意味はありません．ややこしくしたくないのであくまで実数を
小数点の先を最善で何ビットまで表現できるかだけにしぼって
比較しました．

-- gotoken