[ruby-list:30157] 「訴えられらくない」をまじめに考える。

まつもとさんの「訴えられたくない」との要望を同業者（？）の友人数人で、
in-depth study したので結果をレポートします。

以下は、あくまで思考実験であり、rubyの現実のディストリビューションに関し
て、Tacosとしてレコメンドするものでは★ありません★。
＃＃こんなことしたら、誰もruby使わなくなってひまうよ（笑）。

＝＝＝

まず、問題の本質は、「不起訴の合意」なのですから、訴訟契約でいくしかない
と思います（法的に確実に保証するには）。

したがいまして、

１．原則、rubyの利用（広義、すなわち、複写改変再配布のほか単純使用も含
む）は禁止し、まつもとさんの許可のない限り、利用させない（不起訴合意でき
た方のみ利用許諾する）。
※そういう意味では確かに利用許諾契約（の変種）ではあります。

２．利用を希望する方には、以下の申し込み書式を熟読の上、署名・捺印しても
らい、印鑑証明とともに提出いただく。

３．提出行為は契約上の「申し込み」とし、これに対して、「承諾」するか否か
は、まつもとさんの自由とする。
※「申し込み」及び「承諾」による意思の合致が契約の成立要件。

４．まつもとさんとの合意が調ったところで、rubyの利用が可能になるものとす
る。

＝＝＝
［書式］

まつもと様

　私は、以下の事項を遵守するので、rubyの利用許諾をいただきたく、申し込み
の意思表示をいたします。

１．私は、まつもとさんがrubyソフトを現状のまま提供する以外、私に対してい
かなる債務も負わないことを認識し、その後同ソフトからいかなる結果が生じて
も債務不履行とならないこと、すなわち、債務不履行（通常品質を備えていなこ
とを含む）による完全履行要求及び損害賠償を要求するする権利をすべて放棄し
ます。

２．私は、まつもとさんにおいて故意又は故意と同視できるような重大なる過失
がある場合を除いて、rubyから生ずるいかなる損害についても不法行為責任によ
る損害賠償を要求する権利を放棄します。この条項により、公序良俗に反しない
範囲で、不法行為責任（ＰＬ法等特別法によるものを含む）によってまつもとさ
んに対し損害賠償を要求する権利をすべて放棄します。

３．私は、まつもとさんにおいて、故意又は重過失があると思料する場合（かつ
損害の発生、因果関係、略）にあっても、話し合い解決を原則とすること、すな
わち、裁判所に提訴する前に弁護士資格を有する代理人による事前交渉を行い
（まともとさん側が代理人を付するかは任意とします）、両当事者において話し
合い解決が不可能であるとの合意がなされ、右合意文書を作成するまで交渉を続
けることを約します。なお、この場合の交渉地はまつもとさんの居住地とします。
上記代理人費用はすべて私の負担とし、いかなる場合も損害賠償請求額に含まな
いことを約します。

４．本件契約は、訴訟契約であり、以上の条項から、私がまつもとさんに対する
損害賠償を請求するのは、まつもとさんとの間で話し合い解決ができない旨の合
意がなされた場合のみであり、右合意文書の添付なく提訴した場合は、訴訟契約
違反で訴えの利益なく却下されても異議ございません。

５．上記提訴可能な場合、その第１審裁判所は松江地方裁判所とします。

署名・捺印（印鑑登録されたもの）


..Tacos（[e-mail]）