[ruby-dev:1778] Re: infinity

けいじゅ＠日本ラショナルソフトウェアです.

In [ruby-dev :01777 ] the message: "[ruby-dev:1777] Re: infinity ", on
Mar/13 22:20(JST) 石塚圭樹 writes:

>>たぶん、比較演算というのは肝心なんだと思いますが、それだけではよくない
>>と思います。とくに比較演算だけに限定する意味もないように思うんですが、
>>どうなんでしょう。
>
>うーん. 矛盾なく意味のあるモデルが作れればそれでいいんですが.....

と言いましたが, 矛盾のないモデルが作れることに気づきました.

まず, 比較ですが:

[モデルA]
Infinity > num -> true
Infinity >= num -> true
Infinity < num -> false
Infinity <= num -> false
Infinity > Infinity -> false
Infinity >= Infinity -> true

のように通常の意味(?)で定義します.

さらに演算ですが, これは極限の意味で定義します.

[モデルB]
Infinity.succ = Infinity
(-Infinity).succ = -Infinity

Infinity + num -> Infinity
Infinity - num -> Infinity
Infinity * (num>0) -> Infinity
Infinity * 0.0 -> Exception
Infinity * (num<0) -> -Infinity
Infinity / (num>0) -> Infinity
Infinity / (0.0) -> Exception
Infinity / (num<0) -> -Infinity
num / Infinity -> 0
Infinity % int -> Exception
int % Infinity -> int

Infinity + Infinity -> Infinity
Infinity - Infinity -> Exception
Infinity * Infinity -> Infinity
Infinity * -Infinity -> -Infinity
Infinity / Infinity -> Exception
Infinity / (-Infinity) -> Exception
Infinity % Infinity => Exception
Infinity % Infinity => Exception

これらは, 2重のlimitで収束するものだけを値を出して, それ以外は例外とし
ています. こうすることによって, 複数の演算を繰り返しても矛盾がないよう
になっています.

# 多分, R**2の空間での関数の極限の定理があったはず.

さて, 2つのモデル[モデルA], [モデルB]が矛盾なく合成できれば良いのです
が, これは可能です.

というのは, 極限の意味で大小の比較で問題になるのはInfinity同士の比較だっ
たのですが, それは[モデルB]では

Infinity - Infinity -> Exception
Infinity / Infinity -> Exception

となって定義されていません. つまり, [モデルA]と[モデルB]は直行するモデ
ルですので, その2つを合わせたモデルを作ることが可能になります.

QED.

PS.
問題は, このように定義してもあまり使い道はないかなと思うんですが...

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................................石塚 圭樹＠日本ラショナルソフトェア...
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