[ruby-list:22292] Re: StateGraph: state machine interpreter

石橋秀仁です。

From: Yasushi Shoji <[e-mail]>
Subject: [ruby-list:22279] Re: StateGraph: state machine interpreter

> > > tra = Transition.new(str, sta, :activated) { print "activated\n" }
> > > じゃなくて
> > > tra = Transition.new(str, sta, :activated, proc { print "activated\n"})
> > > ですか?
> > 
> > 最初は下のほうだったんですが、イテレータブロックを使うように変更しました。

> なるほど。gtkに合せていただけるなら
> 
> tra = Transition.new(str, sta)
> tra.set_event(:activate) do
>   print "activated\n"
> end
> 
> の方が趣味に合うかも(^^;

Transition.new(Transition#initialize)の引数として与える意味は、
「初期化しかできない／変更できない」という意味です。
遷移に伴なうイベントを変更するのは、よっぽどのことです。
# おそらく設計に誤りがあり、「状態」を追加することで対応できる。
いまのところは現在の仕様が妥当だと思います。

> > > あと、めんどくさがりな自分のために‥
> > > 
> > > module StateGraph
> > >   class StateMachine
> > >     def add(arg)
> > ・・・

> > 上のように、御自分で追加して下さいませ m(__)m

> ありゃ、残念。
> # 裏技的に入れておいてもらえると助かるのですが‥(笑)

はい、オッケーです。こそーと入れときます。RDには記述せず。
# じつわはじめからそのつもり (^^;

> > > # StateGraph::StateMachine#addをしなくても動くのはなぜ?
> > 
> > なぜでしょう (^^;
> > 少くとも、全く同じ動作になるとは考えられないのですが・・・
> > # sm.currentすると、つねに"ready"(str)になりませんか？
> 
> でも、sm.currentで "ready"が帰るなら、killを呼んだ時に Gtk.main_quitが呼
> ばれるはずですよね?

smに、"ready"(str)から"ready"への自己遷移が定義されていなければ、
遷移が起こらないので、アクションも実行されないかと思います。
# 自分で動作確認してから詳しくレポートしますね m(__)m

> >  * StateMachine#eventは、成功ならtrue、失敗ならfalseを返す

> >  * 例外(UnexpectedEventOccured)を上げる

>    * state objectが default handlerを持つ
>    -> setしないと何も言わない
>    -> 例外を一々補足する必要がない
> 
> なんて、どうでしょう?  state objectが 10個 state machineにあったら 90も
> の例外の可能性があるわけですよね? #10x9で
> さすがにそれだけ補足してまわるのはちょっとやなので‥。

いえ、じつわそれが目的なんです。

状態機械(StateMachine)は、状態遷移図を素直にコードにマッピングする
機能です。状態遷移図そのものだと言えます。ですから、状態遷移図が間
違っていれば、「まともに動いてはいけない」と考えます。

例外が発生するということは、状態遷移図の設計に*必ず*誤りがあります。
想定外の動作です。つまり、それ以後の動作には何の意味もありません。
# 暴走に等しいと言えます

つまり、この例外は補足する意味がないのです。
# ただし、最近流した動的回復機能(assert.rb)などを使うのは正解。
http://blade.nagaokaut.ac.jp/cgi-bin/scat.rb/ruby/ruby-list/22066

ここで例外を上げる意味は、次の通りです。

  * (補足しなければ) インタープリタが例外終了する (すべき)
  * 状態遷移で例外が上る -> 状態遷移図の設計ミスだと分かる
  * どのStateMachine#eventからの例外か -> どの遷移図の問題か分かる

> sta = State.new("active)
> sta.set_self_transition do # set_default_transitionでも良いかも
>   :
> end
> 
> とすると、
> 
> tra = Transition.new(sta, sta, :default, proc)
> と同じになるとか。起った eventが定義されてなかった場合にこいつが呼ばれる。

これまでの説明のように、せっかくですが、これではStateGraphの価値が
台無しになってしまいます。
# 御理解くださいませ m(__)m

StateGraphは正しい設計をサポートするものです。その意味では、
RubyUnitに似ています。例外は補足しないでください。例外情報は、
動的設計／状態遷移図の再検討に利用します。

全体を貫く思想は、「きちんとオブジェクト指向分析設計しましょう」
という一点につきます。ですから、StateGraphは分析設計なしに
使うべきものではないのです。
# というわけで、サンプルの状態遷移図を描いています。

--
Hideto "rubyholic" ISHIBASHI