[ruby-dev:20621] Re: [BigDecimal] renaming proposal

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From: "Tadashi Saito" <[e-mail]>
Subject: [ruby-dev:20611] Re: [BigDecimal] renaming proposal


> bigdecimal-math の扱いも同じような感じになりますか?
どういうロジックがいいのか不明という点でサンプル的な
意味合いが強いと思います。もちろん、サンプルであって
も練る必要があるので、現時点ではサンプル以前の状態
と思います。

> > sqrt なら ２次の収束がある程度得られるので maxnr = n + ?
> > のようなことが考えられます。
>
..snip..
> あと自分が試した限りは、maxnr回ループする事はなかったのですが、
> これがどういうことを意味しているか、よく分かりませんでした。
まぁ、勉強して下さいというしか．．．
「２次の収束」というのは平たく言うと、一回の計算で２桁の答え
が得られるということです。だから n 桁欲しければ n/2 回計算
する（超乱暴ですが）ということです。Newton 法の性質ですので、
そちら方面の本でも読めば必ず出てくるはずです。非線形性にも
よりますが、sqrt の場合、わりと当てはまります。例えば、ループ
中に sqrt(2)**2 - 2 のようなデバッグを入れるとけっこう理論通
りに収束していくもので、おもしろいですよ。そう意味で、今斉藤さ
んがやられている bigdecimal-math.rb は数値計算の（実用性は
別にして）知的欲求を満たす練習題材として有用と思います。

次に、Ratinal と BigDecimal の価値比較が話題になっているので、
一般論として少し記述させてもらいます。
まず、Ratinal は四則演算では閉じているといっても、答えが
123456789/987654321 では普通の人にはピンときません。
結局、最後は「BigDecimal で割り算」ってことになるのではないで
しょうか？　
それと、四則演算の分野では Ratinal に分があるとの指摘は若干
数学的理想主義にかたよっているのではないでしょうか？
現実世界で全てに当てはまるとは思えません。例えば、過去から
の莫大な資産を持つCOBOLになぜ BigDecimal 相当のものがあ
り Rational がないのかというと、COBOL の対象とする多くの計算
（大概四則演算のみ、例えば税金等）が、途中(最後の答えではな
い)の丸め方法等を個々の算定基準（法律）で桁位置まで含めて
厳格に規定されているからです。この世界では（閉じた） Rational
は受け入れられません。新生(？) Java にしても BigDecimal が有
ります。Excel、PostgreSQL然り、大概のものに似たものは用意さ
れています。
多分、実装者側はどう使われているか全て把握してはいないでしょ
うし、両者が現に存在するという事実を踏まえてなを必要性とか判
断するのは僭越というものではないでしょうか？

最後に、実装の方法論についてですが、
Java のようなものにするのか、または、別な何かか？
色々あるし、実装方法によって時間優先・機能優先といった違い
がでてくると思います。私には、どのような方法がベスト（ベター）
かわかりません。ただ、Ruby に無かったから作ったとしか言いよ
うがないですし、善し悪しを論ずることもできません。

長くなって、すいません。

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小林 茂雄
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