ruby-dev

斎藤です。

----- Original Message ----- 
From: "Shigeo Kobayashi" <shigeo@tinyforest.gr.jp>
Sent: Monday, July 07, 2003 4:25 PM
Subject: [ruby-dev:20524] Re: [BigDecimal] renaming proposal


> そうですね、そう思います。 いずれにせよ、BigFloat -> BigDecimal
> への移行は若干の書き換えが必要になるので、思い切ってwarning
>  も出さないことにしてあります（これでいいと思います）。

了解しました。

引用が前後しますが、

> > 既に上の4つの関数とexpについて、Rubyで書き直してみました。
> おおっ！　そのうちライブラリとして公開していただけるといいですね。

> > ・[ruby-dev:20448] での
> > 　> 「Ruby +　bigdecimal.dll(so) 」だけを配布したい場合も
> > 　という発言から察するに、ユーザが明示的に
> >  「require 'bigdecimal-math'」ということになるのでしょうか?
> ということです。

ええと自分は、元の小林さんの発言

> ただ、他にもありますが、こういったものはRubyスクリプト
> の形式で出したいですね。どなたか、sin/cos/log/sqrt等を
> Rubyで書いてくれる人がいるとうれしいですね。

から

「現状のbigdecimal.cの数学関数の部分は削除して、Rubyで
　書き直し、それを標準添付の一部としたい」

ということだと思ったのですが、そうではない、ということでしょうか。
数学関数を標準添付したくないということですか?

> > ・既存のCの実装を捨てて(ということですよね?)、Rubyで書き直す
> > 　目的というのは何でしょうか? 保守しやすいとか、それ自体が
> > 　サンプルになるというくらいの意味でしょうか。
> すべて、その通りです。ものによりますが、BigDecimal のように

ここは、分かりました。

> > 　手元で簡単なテストを作ったところ、どちらの基準でも何らかの
> > 　関数が正しくない数値を返しました。
> 具体的な内容と結果を教えてもらえますか？

はい。添付したスクリプトを走らせると、必ずNGになります。
(もっとうまい書き方があるのかもしれませんが…)

数学関数に、n桁の精度での解 x とその倍の精度での解 y を
計算させ、y の n桁までは正しいものと仮定します。
そして、x と y のn桁までを比較すると、いずれかの
関数で x == y が成り立たなくなります。
「unless s_ok.truncate(n) == s.truncate(n)」の truncate を
round にしても同様でした。
具体的には、引数に100を与えて走らせると

e: 44:
ok: 0.271828182845904523536028747135266249775724700E1
ng: 0.271828182845904523536028747135266249775724710E1

exp: 8:
ok: 0.738905600E1
ng: 0.738905610E1

ということが起き、truncateをroundにしてからだと

e: 64:
ok: 0.27182818284590452353602874713526624977572470936999595749669676280E1
ng: 0.27182818284590452353602874713526624977572470936999595749669676270E1

exp: 30:
ok: 0.738905609893065022723042746058000E1
ng: 0.738905609893065022723042746057000E1

となります。引数で700桁くらいを指定すると、piもそうなります。

> > ・やはり数学関数はMathモジュール以下に定義すべきだと
> > 　思うのですが、そうしていいでしょうか？
> > 　(もちろん互換性を保った上で、です)
> えっと、作成中の「数学関数スクリプト」ということですよね？

いえ、違います。
手元で作ったスクリプトはもちろんそうしてありますが、
BigDecimal自体について言っているつもりでした。
HTMLのマニュアルの方で小林さんが暗におっしゃっている通り ^^;
    a.sqrt(n)
では「aの平方根」とは読みずらいと思うからです。
それ以上に、既存のものとの親和性という点からも
   Math.sqrt(a, n)
とできたほうが良いと思います。
(手元のスクリプトでは、第一引数がBigDecimalの時に限り
第二引数を認めるようにしています)

---
斎藤ただし

Attachments (1)

testmathf.rb (789 Bytes, text/x-ruby)

require 'bigdecimal'

raise "usage: #{$0} number-of-digit" unless ARGV.size == 1

N = ARGV[0].to_i
$ok = true

def testfunc(name)
  correct = yield(2*N)
  1.upto(N) do |i|
    s_ok = correct
    s = yield(i)
    n = i - s.exponent 
    unless s_ok.truncate(n) == s.truncate(n)
      print "#{name}: #{i}:\n",
            "ok: #{s_ok.truncate(n)}\nng: #{s.truncate(n)}\n\n"
      $ok &&= false
      return
    end
  end
  print "#{name}: OK\n\n"
end


two = BigDecimal.new("2")
funcs = [
  ['e', proc{|i|BigDecimal.E(i)}],
  ['pi', proc{|i|BigDecimal.PI(i)}],
  ['sqrt', proc{|i|two.sqrt(i)}],
  ['exp', proc{|i|two.exp(i)}],
  ['sin', proc{|i|two.sincos(i)[0]}],
  ['cos', proc{|i|two.sincos(i)[1]}]
]

funcs.each do |f|
  testfunc(f[0], &f[1])
end

print "\ntest #{$ok ? "OK" : "NG"}\n"

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