[ruby-list:21106] transpose, each_thread, etc...

原です。

Hash#update の仕様についてぼんやり考えていたのですが、

In message "[ruby-list:21057] Re: Hash#update について"
    on 00/02/27, Yukihiro Matsumoto <[e-mail]> writes:

|  (1) これは組み込みで持つべき機能だろうか
|  (2) 重複した場合だけ加工を許すのか

この2点が問題だと私も思います。かつ、他にうまいアイデアを思いつきませんでした。

で、話変わって、Array と Hash にもう新しいメソッドは必要ないのか？という
問題を考えるに、次の様なメソッドはあってもいいのでないかと思います。

(1)  Hash::compile(pairs)

これは、pairs = [["a", 97], ["b", 98], ["c", 99]] に対して

  Hash.compile(pairs) #=> {"a" => 97, "b" => 98, "c" => 99}

となるものです。現在ある Hash[] の仕様は

  Hash["a", 97, "b", 98, "c", 99] #=>
    {"a" => 97, "b" => 98, "c" => 99}

ですから、まあ、Hash[* pairs.flatten] でも得られるのだけど、やはり、

 {"a" => 97, "b" => 98, "c" => 99}.to_a #=>
   [["a", 97], ["b", 98], ["c", 99]]

ですから、これと対になるものがあって然るべきでしょう。

Hash.compile() でなくて、Array#compile にするという手もありますが、
Array は Hash に対してより基礎的なクラスですから若干抵抗があります。あと、
Hash.compile(keys, values) という仕様も考えられるし、
Hash.compile([key0, value0], [key1, value1], ...)
という仕様も考えられるのだけど、一応、「Hash#to_a の逆」という事で、これ
を推します。

(2) Array#transpose

いわゆる行列の転置を組み込みにする事の提案です。つまり、

  arrays = [["a", 97], ["b", 98], ["c", 99]]

に対して

  arrays.transpose #=>[["a", "b", "c"], [97, 98, 99]]

となります。わざわざ組み込みする？という問題があると思いますが、自分で書
くと結構不細工だし、何度かこれがあればもっとスマートなコードが書けるのに
と思うことがありました。

また、Array#assoc, Array#rassoc などというメソッドが既に存在するので、
transpose ぐらいあってもいいのではないかと。各要素の size がまちまちな場
合の動作については考える必要があります。

(3) Array#each_thread

これは、transpose のイテレータ版です。

  [["a", 97], ["b", 98], ["c", 99]].each_thread do |x|
    p x
  end

は、["a", "b", "c"] と [97, 98, 99] です。

これは transpose があれば十分かも。