[ruby-dev:34963] Re: open() and encodings

まつもと ゆきひろです

In message "Re: [ruby-dev:34961] Re: open() and encodings"
    on Fri, 6 Jun 2008 08:05:56 +0900, "NARUSE, Yui" <[e-mail]> writes:

|わたしも自動変換が『悪』承知していまして、できれば避けたいのですが、
|ファイルシステムに関しては Windows の場合 OS が自動変換を提供しているので、
|Ruby 側でもそれと遜色のないレベルのサポートを提供した方がよいのではないか、
|と思い至りました。

Windowsでの自動変換がどのようなものか知らないので(無知でごめ
んなさい)なんとも言えないんですが、なんとなくWindowsでないOS
では実現することが難しい(or 不可能な)幻想であるような気がし
ます。

|あとあの場合と異なるのは、例えば「あいうえお.txt」というファイルを作成したい場合、
|どのようなバイト列をopen() に渡せばいいか、という問題に対して、
|答えを与えられると言うことがあります。
|言い換えると、環境非依存にするための必要悪なのかなぁと。
|# 環境依存のコードを許すための『悪』とは異なると

うーん、それは「ファイルシステムのエンコーディング」というも
のが存在すればという仮定がありますよね。そもそも、環境非依存
でマルチバイト文字を含むファイル名を操作する方法って存在しま
したっけ。存在しないものを言語が提供するのは過分だと思います。

|open("あいうえお.txt".encode(Encoding.filesystem_encoding)){ ... }
|
|というコードを皆が恒久的に書いてくれるならば明示的に指定させるのもいいのですが、
|これを許さないと逆に変換をサボる環境依存なコードだらけになるんだろうなぁという悩みが。
|
|open 等で自動変換よりもいい方法があればいいのですが。

ファイルシステムのエンコーディングが固定であるOSでは、自動変
換することもアリでしょうけど、そうでないOSでは変換してはいけ
ないのだと思います。

そう考えると

= Dir (ファイルシステムからの読み込み)

Windows: UTF-16LE → UTF-8に変換(タグ付け)
OS X:    UTF8-MAC → UTF-8(or UTF8-MAC)タグ付け)
UNIX系:  NULを含まない文字列 → localeにしたがいタグ付け

= Open (ファイルシステムへの指定)

Windows: UTF-16LEに変換
         変換と言っても、7BITまたはUnicodeでなければエラー
         UTF-8を機械的にUTF-16に変換する程度
OS X:    UTF-8チェック
UNIX系:  バイト表現をそのまま使う(エンコーディングは無視)
         asciicompat(or NULを含まないかどうか)チェックは必要か

くらいが適当ではないかと思います。どうでしょう？

                                まつもと ゆきひろ /:|)