[ruby-dev:17761] Re: self in block

正木です。

From: TAKAHASHI Masayoshi <[e-mail]>
Subject: [ruby-dev:17741] Re: self in block
Date: Sun, 21 Jul 2002 00:03:57 +0900

> 
> さて、正木さんの提案では、「<....>」を使ったブロックの中では、
> selfをブロックを呼び出したコンテキストではなく、ブロックつきメソッド
> を定義したコンテキストにするべき、ということですよね。
> これはつまり、ブロックにeval並みの強力さを必ず持たせるように
> する、ということに近そうです。
> もちろん、そういう強力なブロック構文があっても駄目ではないで
> しょうが、そのように強力な構文の必要性と汎用性は疑問視せざるを
> えなさそうです。この「汎用性」というのは、単に使えるかどうか
> だけではなく、「強力すぎるので多用してはいけない」といった形
> での抑制も含めた意味です。
> 
> もし、<....>を使ったブロックの構文を強力すぎるものにしてしまう
> なら、evalと同様あまり推奨されないものになってしまいそうです。
> しかし、<....>を使ったブロック構文(と同等の、ブロック変数が
> ブロックローカルになるようにする構文)がRubyに欲しいと考えている
> 人たちは、それが積極的に使える・使われる構文であって欲しいと
> 思っているように見受けられます。であれば、このような「強力さ」は
> あまり望ましいものではないではないでしょうか。
> 

私は eval を利用して、実質的には希望している通りの block 構文
を作って積極的に多用しています。
私にとっては、これが使えなかったら、Ruby を使う意味がないと思う位
のものです。
これは Ruby の可能性を大きく拡大するものだと思って提案しています。
勿論、私にとって merit のほうが圧倒的に大きくても、他の人には
致命的な demerit があるようだったら困るわけなので、 その望ましく
ないという具体例をあげてもらえないでしょうか？
すべて便利なものの蔭には危険が伴っているものなので、新しいものを
導入するときには必ず起こる問題だと思っています。

投稿する前に、皆さんがこれだけ反対するからには、かなりの demerit が
あるのかも知れないと考えているうちに、私が、青木さんの発言を完全に
誤解していたことに気が付きました。
青木さんの主張は、現在用意してある method を使って隠蔽情報を取り出せる
のは良くないということで、method を追加すれば可能だというのは、反論に
なっていなかったようです。

[ruby-dev:17730] Re: self in block での

|class method の追加が禁止されてない以上、Ruby にはそういう意味での
|情報隠蔽はもともと無いと思っています。

は撤回します。まつもとさんには大変失礼なことを書いてしまいました。
お許しください。

青木さんや高橋さんの危惧はよく分かりましたので、私の提案を次のように
変更します。

"initialize に {<x,...> ...} の形で与えられた block に対しては、
その context を、initialize の中での context にする。
$SAFE=1 のときにはこの機能は使えない。"

initialize の段階では単に設定をするだけなので、まず危険なことは
なさそうだと思いますが如何でしょう。