[ruby-dev:36594] Re: Encoding.default_internal のためのパッチ

まつもと ゆきひろです

In message "Re: [ruby-dev:36583] Re: Encoding.default_internal    	のためのパッチ"
    on Fri, 26 Sep 2008 03:37:32 +0900, "NARUSE, Yui" <[e-mail]> writes:

|Yukihiro Matsumoto wrote:
|> まあ、-Uオプションは私も考えたんですけどね。ただ、結局、
|> default_internalとしてUTF-8を「推奨」することになるので、いっ
|> そそちらをデフォルトにする方が{いさぎよい|トータルのコスト削
|> 減になる}と感じました。
|
|つまるところ、-L デフォルトか -U デフォルトかで考えた結果、
|-U デフォルトの方がよいと考えたため、このような案になったということですよね。

そういうことですね。

|結局のところ、Ruby 1.9 においては、
|現実的に変えられる範囲では現状はそれなりにバランスの取れたものであり、
|Encoding.default_internal をデフォルト nil 導入あたりが限度じゃないかと思います。

ちょっと頭を冷やして考えました。この件についてなるせさんのおっ
しゃることは妥当だと感じましたので、デフォルト内部コード
UTF-8と-Lは引っ込めることにします。以下が新しい表です。

             default_external   default_internal
  +-------+-------------------+-------------------+
  |(なし) |      locale       |        -          |
  |-E e   |        e          |        -	  |
  |-E e:i |        e          |        i	  |
  |  -U   |      locale       |      UTF-8	  |
  +-------+-------------------+-------------------+

今回、「-E :i」という組み合わせが消えてますが、これは
将来「locale」というエンコーディング(実際はlocaleが示すエン
コーディングへのエイリアス)を導入して「-E locale:i」と書いた
方が明確ではないかと思ってのことです。

|> |> 現在では基本Unicodeで構わないとは思いますが、パス名については
|> |> 変換に伴うデータロスでファイルが見つけられない事態を避けるこ
|> |> とを考えなければなりません。上では「未定」と書いていますが、
|> |> 「変換に失敗した時にはバイナリ」というのが現実的な対処ではな
|> |> いかと思います。
|> |
|> |毎回 roundtrip することを確認しますかねぇ。
|> |で、戻らなかったら元の encoding のまま返すとか。
|> |ASCII-8BIT をつけちゃうのは不便なんじゃないかと思います。
|> 
|> 確認の手段はともかく、「元のencoding」とはdefault_externalで
|> すかね。まあ、それはそれでひとつの選択肢だとは思います。
|
|いえ、それぞれの IO#external_encoding です。

えーと、よくわからなかったのですが、上記でdefault_externalと
書いた時に念頭に置いていたのはDir.entriesなどが返すパスです。
Dirにはexternal_encodingという属性はありませんから、選べるの
はdefault_externalではないかと。他に対象になるのはARGVに含ま
れる文字列ですが、これもIOではないですね。

また、IOについてはexternal_encodingとして指定されたものを信
じるのが基本原則で、roundtripするかどうかのチェックは将来も
行わないと思います。コストが高すぎるので。

                                まつもと ゆきひろ /:|)