[ruby-dev:9148] Re: bang method returns string always

まつもと ゆきひろです

In message "[ruby-dev:9139] Re: bang method returns string always"
    on 00/02/07, Koji Arai <[e-mail]> writes:

|では、前向きな案をば。

感謝します。

|・bang methodの挙動をメソッドチェーンしてるかどうかで変える。

これはちょっとつらそう。現在の実装で「チェーンしてるかどうか」
を示す情報が全くないのに加えて

|  (bang methodの仕様が複雑になるだけ？)

という問題もあります。

|・no bang メソッドの効率を良くする。
|
|    newstr = str.chop.gsub.upcase
|
|  を
|
|    newstr = (str.dup).chop!.gsub!.upcase!
|
|  と等価にする(ここで書いてるbang methodはnilを返さない)

no bang methodにはかならず元の文字列のコピーが発生しますから、
bang methodと等価と言うのは簡単ではないのですが、素朴な観点
からの指摘には意味がありそうな雰囲気があります。

|  (bang method でメソッドチェーンを書こうとするのは効率のた
|  めなのですよね？)

うーん、確かにそうですね。漠然と「やっちゃうから」と考えてた
んですが、根源的な動機を考えるとやはり「効率のため」なんでしょ
うね。しかし、実際どの程度文字列コピーによって効率が違うんで
しょうか。ま、簡単な例ですが

 % time ruby -e '100000.times {a="aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa";a.gsub!(/a/,"A")}'
 % time ruby -e '100000.times {a="aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa";a.gsub(/a/,"A")}'

で比較してみました。私のMMX Pentium 166MHz(遅い？)では、
100000回繰り返しても差は1秒以内でした。

 % time ruby -e '100000.times {a="aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa";a.gsub!(/a/,"A")}'

 real    0m32.694s
 user    0m31.010s
 sys     0m0.040s

 % time ruby -e '100000.times {a="aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa";a.gsub(/a/,"A")}'

 real    0m33.230s
 user    0m31.520s
 sys     0m0.020s

コピーする文字列が短いことを考慮しても、あんまり高速化したり
効率を気にしたりする必要のある差ではなさそうですね。もうちょっ
と考えてみますが、どうやら反対派が勝ちそうな雰囲気ですね。
# 良かったね、なひさん、新井さん

                                君子豹変
                                まつもと ゆきひろ /:|)