[ruby-dev:42090] Math::atan2(0, 0) on ruby 1.9.2

久保です。

ruby 1.9.2 では Math::atan2(0, 0) が例外を上げるように変更されています
が、元に戻したほうが良くありませんか？

以下、説明。

1.9.1 以前では Math::atan2(0, 0) は引数の符号によって、以下のような値
を戻していました。(Linux & Windows で試験)

   Math::atan2(+0.0, +0.0) -> +0.0
   Math::atan2(+0.0, -0.0) -> +Math::PI
   Math::atan2(-0.0, +0.0) -> -0.0
   Math::atan2(-0.0, -0.0) -> -Math::PI

1.9.2 では r26785 の変更で Math::DomainError 例外を上げるように変更さ
れていました。

英語版 Wikipadia の atan2 を見たところ、atan2(0, 0) の戻り値は
undefined で、Single UNIX Specification version 2 の atan2 の定義には

  If both arguments are 0.0, an implementation-dependent value is returned
  and errno may be set to [EDOM].
  (http://opengroup.org/onlinepubs/007908775/xsh/atan2.htmlより引用)

と書かれているので、この記述に従うと例外を上げるのもありかなとは思った
けど、2004年版の Single UNIX Specification version 3 では、
(2001年版はみつからなかった...)

   If y is ±0 and x is -0, ±π shall be returned.
   If y is ±0 and x is +0, ±0 shall be returned.
   (http://www.opengroup.org/onlinepubs/000095399/functions/atan2.htmlより引用)

と変更されていた。上記の Windows & Linux での試験結果はこの記述に従っ
たのだと思われる。

最近のシステムでは atan2(0, 0) の戻り値が実装依存ではなくなってきてお
り、また、"errno may be set to [EDOM]." という記述も消えているので、
Math::atan2(0, 0) で引数が両方とも 0 ならば Math::DomainError を上げる
というのは止めたほうが良いと思うのですが、どうでしょうか？

1.9.2 にしたらいきなり例外が上がるようになりびっくりしたもので...。