[ruby-dev:2888] Re: [BUG] IO#eof? when Thread using

まつもと ゆきひろです

しばらく考えてみたのですが，やっぱりよくわかんないところがあ
ります．

In message "[ruby-dev:2869] Re: [BUG] IO#eof? when Thread using"
    on 98/06/15, 石塚圭樹 <[e-mail]> writes:

|けいじゅ＠日本ラショナルソフトウェアです.

|こっちのマニュアル(同じものと思いますが)では, 
|
|   If an error occurs, or the end-of-file is reached, the return
|       value is a short item count (or zero).
|
|となっていますので, lenより身近いときは, errorかEOFですので, その時は,
|
|       fread does not distinguish between end-of-file and  error,
|       and  callers  must  use feof(3) and ferror(3) to determine
|       which occurred.
|
|をやって下されば, まさに望んでいるものになりそうです.

えーと，これはfreadが0を返した時にエラーであるか，EOFである
か判別する方法について述べているのであって，lenより短い長さ
を読み込んだ時の話ではないです．直接はそうは読めないかも知れ
ませんが．

|>  * 現在のreadの仕様を使えばrubyで簡単に定義できるが，わざわ
|>    ざ組み込みメソッドにする必要があるか
|
|1.
|  getc/readchar
|  gets/readline
|
|の対象性からあった方が良い.

ま，EOFで例外を発生するreadの存在は否定しません．あるいは現
在のreadでEOFに対してnilでなくエラーを返すとか．

が，石塚さんの求めている「新read」は途中までしか読み込んでい
ない場合にもエラーを発生することを求めているわけで，それとは
また違う概念です．ここは明確に区別すべきだと思います．

|2. read(n)の時に毎回サイズをチェックしなければ, 正しいプログラムになら
|   ないのはめんどくさいことが多い.
|
|   *私なら*ですが, readよりも新readを絶対使いますね.

おっしゃることはわかります．そういうメソッドがあれば便利な局
面がある事も肯定します．が，freadのlen引数はもともとは読み込
むべきバッファの大きさを指定しているので，そのような挙動を
freadに対応させるのはかなり大胆ですよね．

で，もともとUNIXにあるモデルを大きく変更したものを標準にした
くないので，現在のような挙動のreadがなくなることはないと思い
ます．readという名前のメソッドの挙動が石塚さんの望むようなも
のになることも．

|3. 問題点
|
|readlineと新readって若干動作が違うんですね. readlineは読み込中にEOFが
|来るとそれまで読んでいたものを返しますが, 新readはそのサイズに満たなけ
|れば, 例外ですので...
|
|でも, 両方の使い方からいって, 総方ともそうなっている方が良いとは思いま
|すが...

えーと，getlineは長さを指定しないので「サイズに満たない」と
いう状況は発生しません．EOFに対して例外を発生することと，指
定した長さが確実に読まれたことを保証するのは別のことです．

ですから，考えるべきことは

 (a) readはEOFで例外を発生させるべきか(仕様変更)

 (b) もし，現在の仕様のままの場合，EOF例外を発生するread相当
     のメソッドは必要か．

 (c) bがyesの場合のメソッド名

 (d) 指定したサイズが読めなかった場合例外を発生するread相当
     のメソッドは(組込みメソッドとして)必要か

 (e) dがyesの場合のメソッド名

 (f) dがyesの場合，そのメソッドはEOFに対してnilを返すか，例
     外を起こすか(あるいは両方のメソッドを用意するか)

だと思います．
                                まつもと ゆきひろ /:|)