[ruby-dev:13794] replacing regex

　Ruby のライセンスの話をする上で何かとひっかかってくる regex
ライブラリですが、よく考えてみると、現状はまずいんじゃないか
という疑問が沸いてきました。

　というのも、ずばり言うと ruby が生成する libruby.so (名前は
環境依存) は LGPL 下にある regex.c を内包したライブラリなので、
その全体が LGPL の適用対象となり、すなわち GPL または LGPL に
しないといけないように思われるのです。

　Ruby の regex の使い方を考えると、政治的には FSF が権利を行使
して Ruby 全体を LGPL にしろという要求を出してくるということは
(少なくともすぐは)ないと思いますが、かなり濃いグレーの現状を
放置することは、普及発展のためにマイナスなのは間違いありません。

　そこで技術的にどう解決できるかと考えると。。

1) regex 部分をそのまま、別ライブラリとして分ける。
   (例: librbregex.so にして動的リンク)

　この方法は、いちばん簡単に問題を解決してくれそうなのですが、
依然として静的リンクした ruby バイナリを作ることはできません。
--enable-shared できない場合・環境で Ruby が使えないというのは、
組み込み用途などを考えると痛すぎます。

2) 別の緩いライセンスの実装に切り替える。

2-a) 一から書く。

　これはしんどすぎる。すでにある車輪を再利用したい。

2-b) Perl から持ってくる。(ArtisticL)

　互換性という面では理想的。しかし Perl の regex は Perl の内部
構造と結びついているので簡単には使える形にできない。
日本語サポートは追加する必要がある。[*]

2-c) PCRE を持ってくる (出自と、改変物である旨を明記すれば自由)

　互換性という面ではほぼ問題なし。UTF8 対応はしている。
日本語サポートは追加する必要がある。[*]

2-d) Python から持ってくる

　なんか悔しいというのは置くとしても、 Perl と同じく分離するのは
難しい。(一部、 Python のコードで前処理をしたりしている)

2-e) その他を持ってくる

　*BSD の regex はマルチバイトにはまったく対応していないので、
これをベースにするのは非現実的。

　何か上記以外にライセンスの緩い実装があれば教えてください。



　私は 2-b か 2-c かなあと思うのですが、それぞれ、やるとしたら
手間はどのくらいのものか、ある程度の感触は持っておられますか？
> まつもとさん

　また、 [*] の日本語サポートと ruby-m17n の兼ね合いについても
教えてください。(regex ライブラリに要求されるスペックは何か)

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