[ruby-dev:8350] Re: Exception handling

西＠九大です。

From: Jun Adachi <[e-mail]>
> CGIの件だとこんなので対応できるんじゃないかと思うんですが、やっぱり演
> 算子の方がよいんでしょうか？＞最初のメールの方(もりきゅうさん？？？)

これまでのこの「例外の捕捉」に関する一連のスレッドでは、大別して

  * 後置rescue(rescue修飾子)の採用
  * 新たな記号演算子の導入
  * 新たな予約語の導入

の3つが検討されています。(参考、[ruby-dev:8271])

で、「演算子か？修飾子か？」という選択の問題があるのですが、安達さんが
ここで使われている「演算子」は、その選択の一つではなく、これら全部の総
称的な意味合いですよね？(安達さんが)提案された「エラーハンドリング」に
対して、「演算子」がよいのか？という意味だと。

それに対する答えは、「比較できない」です。所謂「演算子」の方は、Ruby 
の従来の「例外処理機構」という枠組の中で「簡潔に書ける表記法」を目指し
ています。一方、安達さんの提案は「その枠組自身の改良」(機能拡張)だと認
識しているからです。それぞれは、別の議論にできると思います。
＃もしかすると、統一的に扱う事でエレガントな回答があるかもしれませんが

もし、そうではなくて、「演算子」と「修飾子(予約語)」のどちらがよいか？
という話であれば、個人的には「演算子」です。これは、用途的には「代入」
や「引数」的に使わる事が多いだろう、という判断からです。

だったのですが、、、最近は結構どちらでもよくなってきました。というか、
まつもとさんの言われる

  * 記号は情報量が少ないので、(意味を伝えるのが)なかなか難しい
  * 自分が意味を知らない記号を含むプログラムは暗号に近い

に納得しました。ていうか、むしろ、「代入」や「引数」的な用途が多いなら
ばこそ、それを(強制的に)明示する表記法(括弧が必要)の方がよいのかもしれ
ない、とも思うようになりました。

        csv.push m2.gsub(/""/, '"') !! m1
よりも
        csv.push (m2.gsub(/""/, '"') rescue m1)

の方が、パッと見て、意味が通り易いかと。優先順位も悩まないし。
という事で、話は一週間前に戻りますが、

>>  (a) 後置rescue(rescue修飾子)の採用

がいいと思います。

あ、でも、
        value = m2.gsub(/""/, '"') !! m1
なんてのは、
        value = (m2.gsub(/""/, '"') rescue m1)

よりも読み易い気がするなぁ。。。(結局、結論が出ない人)

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九州大学大学院システム情報科学研究科 情報工学専攻 博士後期課程三年
      西 和則   ( e-mail: [e-mail] )
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