[ruby-dev:8232] 例外を処理する 2 項演算子

西＠九大です。
＃サイン本届きました。ありがとうございます！

From: [e-mail] (Yukihiro Matsumoto)
> # ごめんね、西さん(なぜあやまる？)

いえ、たまには、逆に進行する議論(先に結論がありき)があっても楽しいかと。
という事で、既に採用が拒否されている、悲しい機能追加の提案です。

「例外を処理(吸収)する 2項演算子」が欲しいです。仮に !!= とすると、

begin
  xxx
rescue
  yyy
end

と等価な処理をする

  xxx !!= yyy

と記述できる演算子です。(代入でないので、!!= は不適切ですが、とりあえず)

大した例外でない時、
  * 呼び出し元まで戻る必要がない
  * このコーディング部分で閉じている(解決できる)
  * どんな例外が起きても、ある処理を実行したい(まあ rescue ですが)

でも、begin rescue end と書くのが面倒な時に、とても欲しく思います。
例えば、
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1) いろんな eval

    begin
      eval 'xxx'
    rescue
      error(...)
    end

    =>  eval 'xxx' !!= error(...)
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2) Web カウンタのデータファイルを開く場合

    begin
      counter = File .open(filename) .read .to_i
    rescue
      counter = 0
    end

    =>  counter = File .open(filename) .read .to_i !!= 0
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3) .is_a? のかわりに(ていうか、if 文の代用として、わざと例外を発生させる)

    if obj .is_a? Array
      x = obj[0]
    else
      x = 0
    end
    
    =>  x = obj .read !!= 0
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どちらかと言うと、「様々な条件チェックをあえて記述しない事で、わざと例
外を発生させ、それを処理してもらう」という大名プログラムの為に欲しいの
かもしれません。(あ、それこそが、例外処理の考え？)

そういった「条件を細かく考えないで適当に書くプログラム」が正しい(推奨
されるべき)か？という話も関係すると思いますが、私は「楽に書ける手段が
あるのは大変嬉しい」ですし、「楽に書ける事」が「プログラミングをしてい
て楽しいと感じる事」に繋がると思います。

とか何とか言いましたが、未だに「begin end」に抵抗があるだけなのかもし
れません。「{}」なら一行にできるけど、「begin end」は一行にしたくない
んですよね。「?:」は許せるけど、「if then else end」は嫌だ、みたいな。

で、まとめますと、要するに(最初から言えよ)、

  * 様々な条件をいちいち考慮するのは面倒
    (⇒ 「例外処理」という考えが生まれた。(少くとも要因の一つ))

  * 例外を記述する時、「begin xxx; rescue yyy end」のように1行に書く
    のは見辛い、5行にまたがるのも嫌だ、という人が多そう。(卑怯な仮定)
    (⇒ 結局、例外処理を使わず、if 文に戻りがち)

で、「もっと使い勝手のよい例外を処理する syntax が欲しい」という事です。

これにより、コーディングスタイルの変換のみならず、プログラミングの思考
の変換(よい方向に)という可能性もあると思います。(GC の出現で、メモリ管
理の苦労から解き放たれ、本質的な部分だけを考慮できるようになったように)

でも結局、「「短くすることを目的とする」ことにはかなり抵抗があります」
とか言われそうだなぁ。(未来を予見)

御考慮、よろしくお願いします。(まだ食い下る狙い)
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九州大学大学院システム情報科学研究科 情報工学専攻 博士後期課程三年
      西 和則   ( e-mail: [e-mail] )
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