[ruby-dev:11724] Re: fork_and_kill_other_threads

まつもと ゆきひろです

In message "[ruby-dev:11722] Re: fork_and_kill_other_threads"
    on 00/12/07, "NAKAMURA, Hiroshi" <[e-mail]> writes:

|> ということはアレですかね。たとえば「明示的に宣言したスレッド
|> はforkされても生き残る」とかいう仕様だと問題は回避できたりす
|> るんですかね。
|
|回避できます。が、これを採用するのには抵抗があります。
|何故なら、現時点でその恩恵を受けるのが、なひのデバッガ
|（標準のデバッガは全く問題ありません）しか思いつかないから。

いや、それで良いんですよ。つまり、forkしてトラブったユーザが
いたときにライブラリ開発者が使える道具があればよいわけです。
なひさんのデバッガはその典型的な例だと思ってます。

|アプリケーション(が使っているライブラリ){1,}がこっそりスレッドを
|作っているケースはいくらでも考え付くんですけど、
|「無闇にforkしてそれを壊してハマる」ケースがなかなか思いつかない。
|アプリケーション(が使っているライブラリ){1,}の中身まで完全に把握して
|プログラミングする人はそうそう居ないだろうけど、
|その危険性をわかってる人じゃなきゃforkはしないですよねぇ。

逆じゃないですかね。ライブラリ作成者のところに「あんたのライ
ブラリforkしたらトラブった」って話が来たときに対処できる方法
があった方が良いってことだと思います。ライブラリ利用者がこの
機能を使ってスレッドを死なないようにするってシチュエーション
は存在しないと思います。

|ところでまつもとさん、標準のデバッガで、
|thread stopとthread resumeに期待していた挙動を教えてください。
|現在の挙動は、なひがいろいろいじったせいで、
|
|1. いずれかのthreadがbpなどで停止すると、全threadが止まる。
|2. thread stopすると、全threadを再開、
|  指定されたthreadがactiveになった時点で（つまりすぐに）再び全threadが止まる。
|3. thread resumeは全threadを再開。
|
|ということになってしまっています。
|これだとthread resumeの意味がありません
|（どこかでなひが、そのようにしてしまったんだと思います）。

もう、あんまり覚えてないんですが(おいおい)、たぶんthread
stopはあるスレッド(おそらくはカレントスレッド以外)を停止させ
るのが目的なので、

  カレントスレッドを再開
  指定したスレッドだけを停止
  そのスレッドのコンテキストでプロンプトを出す

という挙動だったと思いました。カレントスレッドを再開ってのは
怪しいですが。止まったままだったかも。

で、thread resumeはなんらかの事情で止まっているスレッドを強
制的に起こすコマンドで、ちょっと意外ですがsuspendと対の動作
はしなかったと思います。

これでちゃんとした説明になってますか？

|1-a. いずれかのthreadがbpなどで停止すると、全threadが止まる。
|1-b. いずれかのthreadがbpなどで停止すると、そのthreadのみが止まる。
|2. thread stopすると、指定されたthreadが止まる。
|3. thread resumeすると、指定されたthreadが再開する。
|
|とかですかね？ちょっと排他制御が難しくなりそう。。。

2,3はその通りです。1は1-bが望ましいと思ってます。

                                まつもと ゆきひろ /:|)