From: nagai@... Date: 2000-11-07T19:45:28+09:00 Subject: [ruby-dev:11405] Re: Ruby I18N 永井@知能.九工大です. From: matz@zetabits.com (Yukihiro Matsumoto) Subject: [ruby-dev:11386] Re: Ruby I18N Date: Mon, 6 Nov 2000 21:46:39 +0900 Message-ID: matz> In message "[ruby-dev:11385] Re: Ruby I18N" matz> on 00/11/06, nagai@ai.kyutech.ac.jp writes: matz> |「日本語の『骨』は中国語では『骨』と書きます.」 matz> |の二つの「骨」の字が期待通りに表示できないのを matz> |「グリフの違い」で片付けられるのは納得がいきません. matz> |この程度のことを正しく表現するのにもグリフまで考えねばならないのでは matz> |「ユニバーサルな」ものとしてはダメだと思ってます. matz> 気持ちはわかるんですが、しかし matz> 「イタリックの『i』は『i』と書きます」 matz> 「サンセリフの『A』は『A』と書きます」 matz> 「『f』を二つ並べるとリガチャにより『ff』になります」 matz> とかが*プレーンテキストで*期待通り表示できないことには大体の matz> 人が納得できるわけですよね。「この程度のこと」がどの程度「こ matz> の程度なのか」客観的に示す自信は私にはありません。 matz> どう思います? あくまでも「素人である私の場合」と言うしかないのですが, 一つの言語の中でのグリフの違いであれば妥協しますし納得もします. しかし,二つの文字が属する言語が異なるなら,それらは異なる存在であり, グリフが「通常は全く同じもの」ならまだしも, 「似ている」ということで一つにまとめるのは行うべきでないと考えます. たとえ字源が同じであったとしてもです. ある言語においてその言語の文字に「似ている」グリフは, その言語において「正しい」文字ではありません. もちろん,現在,日本語で用いられているグリフに 「正しくない」ものが含まれていることは承知しています. しかしこれは一つの言語内での問題であり, ハードウェア的な問題が解消されれば 「正しいグリフで表示するように変更する」ことも 可能なことでしょう. ところが,二つ以上の言語の間で統合することは, 極端な話,誤字の受け入れを強いられていることであり, 言語文化的な独自性の放棄を要求されていることにならないでしょうか. 例えば先の「骨」という文字を含む日本語と中国語との混在文書があった場合, 日本語向けのフォントでは中国語部分は誤字であり, 中国語向けのフォントでは日本語部分は誤字となります. 一つのグリフを用いている限り,絶対に正しくは書けないのです. ちなみに「骨」という文字の統合というのは, 「ロシア語の『Я』と『R』とは似てるから統合しましょ」と 言ってるようなものではないかと感じます. 「所詮,グリフの問題なんだから,適切なグリフを指定するようにすればいい」 という考えもあるかとは思いますが, そうであるなら,そのドキュメントは,結局のところ 言語情報に相当する情報を持たねばならないことになります. 言い換えると,プレーンテキストでは正しく表現できる保証がない ということにもなりますよね. このような状態のものは受け入れがたいというのが私の気持ちです. -- 永井 秀利 (九工大 知能情報) nagai@ai.kyutech.ac.jp