[ruby-dev:39046] Re: [BUG] Re: [ruby-cvs:31600] Ruby:r24382 (trunk): * hash.c (rb_hash_replace): should copy compare_by_identity status as well.

まつもと ゆきひろです

In message "Re: [ruby-dev:39045] [BUG] Re: [ruby-cvs:31600] Ruby:r24382 (trunk): * hash.c (rb_hash_replace): should copy compare_by_identity status as well."
    on Sat, 8 Aug 2009 22:03:00 +0900, "Yugui (Yuki Sonoda)" <[e-mail]> writes:

|元の[ruby-core:24728]の、dup, cloneでcompare_by_identityがコピーされない
|という問題はこれで直りました。
|
|ただ、これですとHash#replaceした場合までコピーされてしまいますよね?
|Hash#replaceは
|> Replaces the contents of <i>hsh</i> with
|と書いてあるくらいなので、内容のみを移してcompare_by_identity'nessは移ら
|ないという解釈もあり得ると思います。
|
|どちらも不幸になるケースがあると思いますが、どちらの挙動が望ましいでしょ
|うか。

あまり発生しないと思うので、心配してもしかたがないような気も
しないでもないのですが、仕様としては定義する必要があるでしょ
うね。

で、私の考えを言えば、Hashのキーは比較の状態との組み合わせで
ないと意味がないように思います。たとえば、

  h = {}
  h.compare_by_identity
  h["foo"] = "bar"
  h["foo"] = "baz"
  p h  # => {"foo"=>"bar", "foo"=>"baz"}

となるわけですが、仮にreplaceがcompare_by_identity状態をコピー
しないとすると

  h2 = {}
  h2.replace(h)
  p h2["foo"]    # => "bar"? "baz"? 予測困難

となるわけです。これはあんまりうれしくありません(1.9だから挿
入順が早い方が優先なんですが、いつも挿入順が明らかとは限りま
せんし)。一方、コピーするならば

  p h2 # => {"foo"=>"bar", "foo"=>"baz"}

となるでしょう。h2["foo"]の結果は当然nilです。

というわけで、現状通りcompare_by_identity性はreplaceによって
コピーされた方がよい、に一票です。

                                まつもと ゆきひろ /:|)