[ruby-dev:15082] Re: setuid and seteuid

永井＠知能．九工大です．

From: Tanaka Akira <[e-mail]>
Subject: [ruby-dev:15076] Re: setuid and seteuid
Date: Fri, 9 Nov 2001 14:29:41 +0900
Message-ID: <[e-mail]>
akr> たぶん、無理なんじゃないですかねぇ。
akr> http://www.unix-systems.org/single_unix_specification_v2/
akr> Single Unix Specification Version 2

あれ？ 今，↑ からたどったら，setreuid があるみたいですよ．
http://www.opengroup.org/onlinepubs/007908799/xsh/setreuid.html

だとしたら，多分，実現に支障はないんじゃないかと思います．

# 保存ユーザ ID があるにもかかわらず，
# それを一切変更しない setreuid を実装してる環境ってあるのかな？？？

akr> あと、あれから、The Austin Common Standards Revision Group の draft を
akr> とってきて眺めたりもしているんですが、将来的には seteuid がおすすめな
akr> のかなぁ。
akr> http://www.opengroup.org/austin/

それはわかるんですが，setuid + seteuid だけだと，
suid-ruby が実現できなくて．(^_^;

例えば，ユーザ uucp に set-uid されているバイナリを
ユーザ foo が実行した場合，実/実効/保存ユーザ ID は
foo/uucp/uucp になるわけですよね．

ということは，suid-ruby では，ユーザ uucp に 
set-uid されているスクリプトを実行する場合，
実/実効/保存ユーザ ID を foo/uucp/uucp にしてから
実行するようにしないといけない．

ID 切り替えの都合上，suid-ruby のバイナリ自体は
root に set-uid されていないといけないでしょうから，
suid-ruby での実行開始時は foo/root/root になっているはず．

したがって，suid-ruby では 
foo/root/root ==> foo/uucp/uucp が
できなければならないってことですよね．

で，setuid は実/実効/保存ユーザ ID のすべてを変更する．
seteuid (または一般ユーザ権限での setuid ) は
実効ユーザ ID しか変更しない (保存ユーザ ID は不変)．

foo/root/root から setuid(uucp) としてしまうと
uucp/uucp/uucp となってしまい，実ユーザ ID を変更できない．
よって，foo と uucp との権限を切り替えて実行することができない．

foo/root/root から seteuid(uucp) とすると foo/uucp/root となってしまい，
seteuid(root) によって，スクリプトに root 権限を奪われてしまう．

．．．というわけで，set-uid ビットが有効となるような
バイナリファイルの場合であれば setuid + seteuid でいいんですが，
suid-ruby には不足というように判断しています．
-- 
                                         永井 秀利 （九工大 知能情報）
                                             [e-mail]