[ruby-dev:25885] Re: conflict method and local variable

まつもと ゆきひろです

In message "Re: [ruby-dev:25884] Re: conflict method and local variable"
    on Mon, 14 Mar 2005 12:01:16 +0900, Hidetoshi NAGAI <[e-mail]> writes:

|とはいえ，同じ "Ruby" という名前を持つ言語であろうとしている以上，
|「互換性にはこだわらない」は「互換性を完全に無視する」と
|同じことではないとは思っています．
|今回の private の変更提案は，ある言語を他の言語と区別する上での
|特徴にあたる部分にメスを入れようとしているものに感じられたため，
|同じ "Ruby" という名前を持ちつつもそうしなければならないほどの
|問題なのだろうかと感じたわけです．

それも含めて議論しようと思ってます。ですから、「なのですか」
という質問には「分かりません」としか答えられません。考えたが
結局没でも構わないと思ってます。私の脳内ではすでに何百回も行
われたことをたまたま日記に書いただけですから。

|私自身は「その部分が嫌だ」という声を特に聞いたことはないのですが，
|そういう声というのは強いものなのでしょうか？

どうやって「強い」を測定してくださるか教えてくだされば、今度
測定してみます(笑)。

でも、ずっと以前から「今のRubyの(privateの)仕様では、メソッ
ドの一部をくくりだすようなやり方がすごくやりにくいなあ(名前
空間を汚してしまうから)とは思っていました。

|あ，いえ，別に感情的になっているわけではないです．

あ、それはすみません。「げっそり」とかいう情緒的な単語が見え
たものですから。

|変更の価値を評価する上での一側面として，
|採用された場合の影響を見積もってみた結果にすぎません．
|そういう見積もりをしないことにはメリット・デメリットの
|判断ができませんよね？

ええ。

|self を付けて呼べばいいわけですから，「うまくいかないケース」
|というのは (少なくとも今は) 思い付きません．
|ただ，その「self を付けて回る」という作業が
|げっそりする量になるかなと．．．(^_^;

単に「量が多い(少なくともRuby/Tkにおいては)」という表現なの
ですね。実際、問題になりそうなのは、レシーバを省略した関数的
なメソッド呼び出しのうち、

  * 直接・間接にinstance_evalの中ではない(ほとんどのRuby/Tk
    の関数的呼び出しはこれにあたるのでは)

  * サブクラスにおける再定義を期待している

のいずれかではないかと思うのですが、それらに該当しないで、か
つ問題になりそうなものに心当たりがありますか。

|大きな影響を受けるものは，多分，規模も大きいものであるので
|修正にも時間がかかり，暫くは buggy な状態が続くかもしれませんね．

かもしれません。

                                まつもと ゆきひろ /:|)