[ruby-dev:16879] Re: if Re: BigFloat

原です。

>小林です。

> > あれ、C 言語では内部表現ってアクセスできないんでしょうか？
>できないことはないと思いますが、一般的ではないと思います。
>でも、一般的にできるんなら Float op Rational -> Ratinal に
>賛成しちゃいますけど。　（＾＾）;;

えー、それはないでしょう。(^^;

どうも Float には誤差があり、BigDecimal ないかのようなイメージ
あるなら、それは正確じゃないんじゃないですかね。

正確には、Float は単に「量」（内部表現と言ってもいいですが）
と、量の「表現」（具体的には文字列表現）とのインターフェース
が不十分なだけではないですか？

C 言語による Float の内部表現へのアクセス方法は私は知らない
んですが（誰か助けてください）、例えば Ruby を使って取り出せ
ますね（ここではおおざっぱに桁を多めに取っています）:

   def f2b(n)
     e = 64 - 8
     m = (n * 2 ** e).to_i
     a = []
     while m != 0
       a.unshift m[0]
       m >>= 1
     end
     "0." + "0" * (e-a.size) + a.join("")
   end

   puts f2b(0.8)
   => 0.11001100110011001100110011001100110011001100110011010000

だから Float だって厳密に有理数に変換できるはずです。多分。
最後に 0 が並んでいますが、これは内部表現の（"0.8" の、ではない）
厳密な文字列表示ですよね。

実際 C99 では、float 定数の 16 進表記や、strtof によって、16 進
表記された文字列から float への厳密な変換ができるみたいです。

で、これらは、量の問題ではなく量と量の文字列表現との変換のライブ
ラリの問題ですよね。

一方、分母が、BigDecimal は 2 と 5、Float 2 以外の因数を持つ有理
数は表現できません。これは文字列表現の問題ではなく、内部実装に応
じた、重大な量の問題です。この点で両者は同じようなものなわけです。

BigDecimal の一番のメリットは、可変長ということでしょう。そして
二番目のメリットとして、10 進リテラル表現と「相性がいい」という
ことでしょう。

ですから、量ではなく量の表現の問題だけならば、表現できないままが
まんするか、表現できるようなメソッドを書けばいいだけの話なので、
それが BigDecimal op Rational が何になるかという、本質的な数シス
テムの話とは結びつかないのではないか、というのが私の説です。


> > >取り合えず BigDecimal#to_r を提供（[ruby-dev:16789]）
> > >して、後はユーザ任せじゃダメでしょうか？
> > 
> > これはどういう意味ですか。
> > 
> >    BigDecimal op Rational -> BigDecimal
> > 
> > にして、かつ BigDecimal#to_r を用意するということ？
> > それは賛成です。
>あはっ、そうじゃなくて BigDecimal#to_r と
>Rational#to_d(かな？) だけを用意して（前の石塚さんの
>案では bigfloat-rational.rb？） BigDecimal op Rational 
>の結果は「ユーザの好みに任せる」ということです。
>結果がどちらであれ BigDecimal op Rational はコストが
>かかりますので「自動的」にはやらないということです

あれ、石塚案は、BigDecimal op Rational -> BigDecimal は
確定で、Rational, BigDecimal が最初から相手を必要として
しまうのを避ける工夫の事じゃないかしら。