[ruby-dev:10696] Re: Class Variable

まつもと ゆきひろです

In message "[ruby-dev:10695] Re: Class Variable"
    on 00/08/28, Shin-ichiro Hara <[e-mail]> writes:
|
|原です。
|
|In message "[ruby-dev:10681] Re: Class Variable"
|    on 00/08/25, Yukihiro Matsumoto <[e-mail]> writes:
||
||まつもと ゆきひろです
|
|||特異メソッドから見えるのは仕様ですよね。
||
||仕様です。
|
|これが現在のsnapshotからはうまく動いていないようです。

まだ不徹底なところがあるようですね。

|ところで、以下の実行結果はどうなるべきですか？
|
|class Foo
|  @@cvar = 0
|end
|foo = Foo.new
|class << foo
|  p @@cvar #(a)
|end
|def foo.bar
|  @@cvar
|end
|p foo.bar  #(b)
|def Foo.bar
|  @@cvar
|end
|p Foo.bar  #(c)
|
|class Class
|  @@cvar0 = 1
|end
|def Foo.baz
|  @@cvar0
|end
|p Foo.baz   #(d)
|class Foo
|  @@cvar0 = 2
|end
|p Foo.baz   #(e)
|
|現在は
|
|(a) 0
|(b) 0
|(c) Error
|(d) Error
|(e) Error
|
|ですが
|
|(a) 0
|(b) 0
|(c) 0
|(d) 1
|(e) 2
|
|でしょうか？

(a) 0
(b) 0
(c) Error
(d) 1
(e) 1

だと思います。詳細に解説しましょうか？

(a) は特異クラス定義の中でのクラス定数アクセスです。特異クラ
    スはそのオブジェクトのクラスのサブクラス扱いですから、ク
    ラス変数にアクセスできます。

(b) は「クラス定義の外での」特異メソッドからのアクセスです。
    これはselfのクラスのクラス変数を探しにいくのでアクセスで
    きます。

(c) はクラスのメソッドからのアクセスです。しかし、クラスは特
    別扱いされず上と同様のルールが適用されますので、Fooのク
    ラス(つまりClass)が検索対象になります。よってエラー。

(d) は(c)と同様にFooのクラスであるClassが検索対象になり、定
    義されているので成功します。

(e) もFooのクラスであるClassが検索対象になります。Foo自身の
    クラス定数は検索されません。

結論としては

  クラス定義の内部では、定義中のクラスのクラス定数が見える。
  クラス定義の外ではselfのクラスのクラス定数が見える

というルールにしようと思います。原さんは「selfがクラスなら」
というルールを予想したみたいですが、そっちの方が「驚きが少な
い」と思いますか？

                                まつもと ゆきひろ /:|)