From: Tanaka Akira Date: 2005-02-24T14:12:09+09:00 Subject: [ruby-dev:25758] Re: I/O operation differs signal handler In article <1109213650.235317.11155.nullmailer@x31.priv.netlab.jp>, Yukihiro Matsumoto writes: > その指摘の意味は「そのあとの展開でこのリビジョン(1.55)の変更 > は不要になっているはず」が真実でないという意味でしょうか。そ > れとも、また別の意味? [ruby-dev:25003] の callcc への対処としては不要になっていますが、他の 問題を防ぐのに有用にもなり得るという意味です。 ここでいう「他の問題」というのは I/O に signal がからんだときのデータ の蒸発と重複です。 TRAP_BEG, read/write, TRAP_END の順で実行している最中に signal が到着 した場合、タイミングとしては以下の 4通りが考えられます。 (1) read/write が起動する前 (2) read/write の起動中、まだデータが転送されていないとき (3) read/write の起動中、1byte 以上データが転送されたとき (4) read/write が終了した後 ここで、(3), (4) の状況で signal が届いた場合、データの転送が既に行わ れているため、IO バッファの状態を更新すべきです。しかし、signal handler から ruby コードを直接実行すると、その更新が行われないままに動 作するので、read で読んだものが読まれていないとか、write で書いたもの が書かれていないなど、一貫性が成り立っていない状態で動作することになり ます。そのコードが IO オペレーションを行わなければいいのですが、行うと 変なことが起こります。 実の所、現在の実装では TRAP_END の後に IO バッファの状態を更新している ため更新の前に trap が起動するので、上記の問題は残っているのですが、こ れは TRAP_END の前に更新するようにすれば修正できます。 しかし、signal handler から ruby コードが直接実行されると、直しようが なくなってしまいます。 なお、更新のためには read/write の返値が必要なので、signal handler の 中で更新することはできません。また、longjmp も返値が得られないので駄目 です。SA_RESTART を一時的に抜くのはありかもしれませんが毎回やるのはオー バーヘッドが気になり、さりとてずっとそうしておくのは他のライブラリの迷 惑になります。あと、select で待つのは race condition があります。そし て nonblocking は fd を他のプロセスと共有していると迷惑になります。 まぁ、sigsafe を使うかそれと同様なことができれば一番いいのですが、これ はポータブルには出来そうにありません。 http://www.slamb.org/projects/sigsafe/ というように、なかなかいい方法が見つからないのですが、なんかないですか ね? -- [田中 哲][たなか あきら][Tanaka Akira]