[ruby-dev:9820] Re: Forward: Error in NT makefile (PR#7)

小松です。

In the message of [ruby-dev:9812] Forward: Error in NT makefile (PR#7)
    on 2000/5/24 23:46:35 [e-mail] (Yukihiro Matsumoto) wrote:

> ということでwin32/Makefileでrmが使われていることに対するレポー
> トですが、これってどう対処すべきものでしょう？ cygwinを入れ
> ろ？

Cygwinじゃなくてもよいですが、標準のdelコマンドは制約多すぎてが
どうにもならないので、rmは何とかして調達してもらいましょう。

[ruby-dev:7517]でも書いたように、mswin32版では、
    標準コマンドとVC 6.0 SP3付属ツールとrmとmv
の存在を仮定してきました。

# 昔のVCにはrm.exeやmv.exeが付属してた記憶があるんですが
# いつからなくなったんだろう。

mvはrubymw.mapをrubydll.mapにrenameするだけにしか使ってないし、
わざわざ名前を変える必然性を思いつかないので消しましょう。

rmの方ですが、ruby.exe, miniruby.exe, rubymw.dllを作る前のrmは
消してもかまわないと思います。

そうすると、rubyを作る際のnmakeはrmやmvが無くても通るように
なるので、rmの存在はあまり問題にならなくなると思います。

後は、nmake cleanの類だけでrmを使うことになりますが、
標準のdelコマンドはNT系と95系で互換性が無いので、
Windows 95, 98でも動くようにするためには、たとえば、
    @rm -f Makefile ext/extmk.rb config.h
は、command.comのdelは引数を1つしか受け付けないので、
    @del Makefile     ← delは結果を返さないので@-delにする必要はない
    @del ext\extmk.rb ← '/'と'\'の変換が必要
    @del config.h     ← エラーメッセージの出力は95, 98では抑制できない
とかする必要があって、めんどくさすぎます。

ということで、rmの調達方法をいくつか挙げてみます。

1.  Cygwinを使う

    Cygwin
      http://sourceware.cygnus.com/cygwin/
    をインストールする。
    # Cygwinを入れるならVCで作るよりmingw32版を作ったほうが
    # いいんじゃないかと思いますが。

2.  GNU utilities for Win32を使う

    GNU utilities for Win32
      http://www.weihenstephan.de/~syring/win32/UnxUtils.html
    からcygwin1.dllに依存しないnative Win32版のツールセット、
      http://www.edv.agrar.tu-muenchen.de/~syring/win32/UnxUtils.zip
    および更新分、
      http://www.edv.agrar.tu-muenchen.de/~syring/win32/UnxUpdates.zip
    を拾ってくる。
    # bison, flex, gnumake, tar, gzip, zsh等が入っている。

3.  VIDE用のツール群を使う

    Object Central
      http://objectcentral.com/
    のVIDE用のツール群、
      ftp://ftp.objectcentral.com/winutils.zip
    を拾ってくる。
    # cp, grep, gzip, make, rm, tar, touchが入っている。中身はGNU。

4.  MakefileはやめてVCのプロジェクトファイルを使う

    小林さんのところ、
      http://www.tinyforest.gr.jp/ruby/ruby.html
    から、
      http://www.tinyforest.gr.jp/ruby/winide143.lzh
    を拾ってきてインストールし、Makefileは使わない。

5.  Resource Kitのrm.exeを使う

    WindowsのResource Kitにもrm.exeは付属しているので適当な手段で
    入手する。
    ただし、すべてのバリエーションに付属しているかどうかは不明。
    # 98だとCD-ROMに付属していたような気がする。

6.  MKS Toolkitを買う

    MKS Toolkit
      http://www.datafocus.com/products/tk/
    を買う。
    # 他の製品に付属していることもある。

7.  Windows NT Services for UNIX Add-On Packを買う

    Microsoft製品じゃなきゃいやで、Windows NTを持っているなら、
    Windows NT Services for UNIX Add-On Pack
      http://www.microsoft.com/NTServer/nts/exec/overview/sfu.asp
    を買う。

Wed May 24 23:17:50 2000  Katsuyuki Komatsu  <[e-mail]>

	* win32/Makefile: remove unnecessary mv and rm command call.

--- ruby-1.5.4.dist/win32/Makefile	Fri Mar 17 17:58:21 2000
+++ ruby-1.5.4/win32/Makefile	Wed May 24 23:17:50 2000
@@ -92,9 +92,7 @@ miniruby$(EXEEXT):	$(OBJS) $(MAINOBJ) $(
 		@echo $(EXTOBJS)
 		@echo $(LIBS)
-		@rm -f $@
 		$(PURIFY) $(CC) $(LDFLAGS) $(MAINOBJ) $(EXTOBJS) $(OBJS) $(LIBS) -o $@
 
 $(PROGRAM):	$(LIBRUBY) $(MAINOBJ) $(LIBRUBY_SO)
-		@rm -f $@
 		$(PURIFY) $(CC) $(LDFLAGS) $(XLDFLAGS) $(MAINOBJ) -o $@ $(LIBRUBYARG) -link /STACK:$(STACK)
 
@@ -107,7 +105,5 @@ rubymw.lib:	ruby.def
 $(LIBRUBY_SO):	$(LIBRUBY_A) $(EXTOBJS) ruby.def
 		set LIB=.\win32;$(ORGLIBPATH)
-		@rm -f $@
 		$(CC) $(LDFLAGS) $(MAINOBJ) $(EXTOBJS) $(LIBRUBY_A) $(LIBS) -o $@ -link /DLL /DEF:ruby.def
-		@mv rubymw.map rubydll.map
 
 install:	rbconfig.rb

--
小松克行 / Katsuyuki Komatsu <[e-mail]>