From: Tadayoshi Funaba <tadf@...>
Date: 1998-04-02T21:54:05+09:00
Subject: [ruby-dev:2031] Re: [ruby-list:7298] Re: cmp operator

ふなばです。

演算子 <> の導入についてですが、僕は正直いって反対です。

(1) ですが、

>この点については <=> から = を除いたということで
>イメージしやすいのではないかと思います．

イメージの問題とすれば、僕なんかは <> のほうが先にあるわけで、そういう
ふうにはいえないと思います。

>逆に == に対しての <> との理解をしたとしても，
>真偽値としては矛盾がありません．

そのあたりが却ってややこしいと思います。

>(2)については，例で示した通りすっきりと書けるわけですから，
>ありがたい負担の減少ですよね．

そこは大いに疑問です。あのような記述が必要な場面てどれくらいあるのでしょ
うか。僕は必要を感じたことはないんで、あんまりありがたいと思えないです。

>次にシステム面での複雑化の側面ですが，
>patch を見ていただければわかる通り，
>この演算子を導入するためのソースの修正はわずかなものです．

それはどうしてかといえば、<=> と大して違いがないからです。 Ruby はわり
あいこういうものに寛容なのかもしれませんが、それはやっぱりよくつかわれ
るものであるとか、そういったものに限られるのじゃないかと思います。この
程度で演算子を追加していったら、言語仕様が際限なく膨らんでいかないでしょ
うか。

>そんなわけで，私には負荷が際限なく膨らんでいきそうに思えたので，
>「0 も偽にできないのですか？」ではなく
>「<> という演算子はどうでしょう？」という提案となりました．

0 を偽にするか、<> を導入するかという話ではないと思うのですが、 もし、
そういうことを考えるのであれば、たとえば、Numeric に、0 なら false、そ
れ以外では数そのままを返すというようなメソッド nonzero? といったものを
定義してこれをつかうようにしたほうが一般性がありそうです。

  (a <=> b).nonzero? || (a2 <=> b2)

0 を偽にするという議論はあっていいのかもしれませんが、僕はそっちもやっ
ぱり反対です。いまから変えるには影響が大きすぎるように思うし、今のまま
でもちゃんと筋がとおっていて、問題もないと思うし、これはこれでいいと思
います。

--Tadayoshi Funaba